Masato Kubo

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Profoto A1 ファーストインプレッション

photo by Profoto

2017年9月19日(火)、プロフォトから「世界最小のスタジオライト」であるA1が発表されました。

オンカメラで使用できることから、いわゆるクリップオンタイプのスピードライトと呼べるのですが、プロフォト的にはそことは次元が違う、という意味での命名だと思います。

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その新商品発表会が、Profotoの本社のあるスウェーデンにて行われたのですが、日本からフォトグラファーが2名招待されていて、大変光栄なことに僕がそのうちの一人としてお声がけいただき、発表会に参加させていただきました。

まだ日本では出回っておらず、また、ウェディングフォトグラファーにとって非常に気になるアイテムのため、自分の分かる範囲でA1について知っていることをシェアしたいと思います。

ちなみに僕はProfotoユーザーではありません。B1やその他商品については詳しくありませんのでご了承ください。

プロフォト A1 にて撮影

プロフォト A1 にて撮影

プロフォト A1 にて撮影

イベント当日は、世界からエディターやフォトグラファーなど総勢88名が招待され、Profoto Quest と題して、商品の発表や、実際にA1を使って世界の著名なフォトグラファーからレクチャーを受けることができるというコンテンツが用意されていました。

そちらのレポートはまた後日行うとして、まずは日本行きのフライトまでに、簡単なインプレッションの記事をあげたいと思います。

--- 目次 ---

直感的な操作性

フル発光でリサイクルタイム1.2秒

優秀なディフューズ系のアクセサリー

ラウンド型の発光部と上質な光

B1やB2のトランスミッターとしての役割

ユニークなズーミング

リチウムイオンバッテリー採用

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ウェディングフォトグラファーにとって非常に大きな武器になる

直感的な操作性

A1は構想から3年でようやく商品化が実現しました。メインターゲットは、ウェディングフォトグラファーです。これは、イベントに来ていたフォトグラファーの多くが、ウェディングフォトグラファーだったことから間違いありません。実際に、サンプル撮影ではウェディングの撮影が行われていました。

こちらは、Profoto A1 のオフィシャルのトレイラー映像です。フォトグラファーのSalCincottaさんは、オンカメラでの撮影を求められ、A1が貸し出された時にはマニュアルを与えられなかったそうです。

A1には、サブメニューがありません。メニューを押して深く入って、ダイヤルを何回も回して、ボタンを何度も押して、探していた変更項目にたどり着くということがありません。なので、操作に迷うことがないのです。実際に僕も、触り始めて数分でもう使いこなせていました。

フル発光でリサイクルタイム1.2秒

これは驚異的な数字です。ウェディングの現場で、決定的瞬間にストロボが光らずにシーンを撮り逃した経験は、ウェディングフォトグラファーの誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。A1は、もちろん出力にもよりますが、かなりの連写に対応します。安心してシャッターを切れるのは、ウェディングフォトグラファーにとってとても心強いです。

ラウンド型の発光部と上質な光

これもProfotoのこだわりですね。太陽は丸い。だから、ライトの発光部も丸くないといけないのです。この形には非常にこだわってデザインしたと言っていました。

また、これは感覚にすぎないかもしれませんが、A1のライトの質が非常に綺麗だなと感じます。他社のクリップオンタイプのフラッシュを使っていて、「綺麗だな〜」と感じることは正直言ってあまりないのですが、A1で撮影したデータを見ると「ライティングしてる!」という感覚になります。同行したフォトグラファーさんもそれは言っていました。

優秀なディフューズ系のアクセサリー

A1は、そこそこいいお値段がします(笑)なので、駆け出しのウェディングフォトグラファーには手が出しにくい商品かもしれません。ただし、優秀なアクセサリーがすでに同梱されていて、特にドーム型のディフューザはとても優秀です。これをひとつ噛ませるだけで、とても柔らかい光にしてくれます。

また、別売のバウンサーを購入すれば、さらにライティングの幅が広がります。グリッドはまだ発表されていませんが、開発中だそうです。

アクセサリーは全てマグネット式になっていて、近づけると自然とかぱっとはまるようになっているので、装着はとても簡単です。くるくる回して締め付ける必要はありません。

強力なLEDモデリングライト

A1のモデリングライトのみで撮影 ISO100 f2.2 1/00

A1には、モデリングライトが付いています。そのため、夜間の撮影でフォーカスを合わせるためにペンライトやLEDを持って行く必要がなくなります。また、これは本来の目的とは違いますが、夜間であればこのモデリングライトだけで撮影することも可能だなと感じたほど、出力は思ったより大きいものでした。ただ、プロフォトの方からの説明では、ビデオライトではないのでフリッカーが起きる可能性があるとのことでした。このモデリングライトは2灯構成になっていて、ワイドな光と照射範囲の狭い光とでできているそうです。

B1やB2のトランスミッターとしての役割

これは既存のプロフォトユーザーにとっての朗報だと思います。A1が、B1やB2の送信機の役割をしてくれます。メニューのAirをon/offするだけでOK。とても簡単です。また、A1を他のライトのトランスミッターとしてのみ使う場合は、オンカメラで装着して、HeadというメニューをoffにすればオンカメラのA1からは発光されません。onにすると逆に、オンカメラのA1も光ります。

ユニークなズーミング

発光部近くをぐるぐる回すと、LED画面の左上にある半円表示の形が変わります。それは、ワイドとズーム(寄り)を行ったり来たりして、そこで光の広がりの角度を変えることができます。

リチウムイオンバッテリー採用

単三電池をごちゃごちゃ持つ必要もないですし、光も安定します。バッテリーはA1本体の前面にはめるだけで、蓋とかはありません。

まとめ

実機を使ってみた感想は「ほしい」です(笑)たしかにいい値段はしますが、「一つ上のレベルのライティングを行う」「現場で迷わない操作性」「発光しないというミスを防ぐ」という意味では、価値のある商品かなと思います。

一つ気になったのは、バッテリーがどれくらい持つのかということ。前撮りでは心配ないと思いますが、結婚式で暗い会場だと結構バッテリーを消費するので、そこは実際に使ってみたらまた結果を書きたいと思います。

また随時、時間を見つけて記事をアップデートしていきます。

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